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第2回日本臨床栄養協会関東地方会の開催報告

 日本臨床栄養協会では、 最新情報を盛り込んだ臨床栄養管理に役立つ実践的なスキルアップを目的に、 関東地方会を立ち上げ定期的に「セミナー」を企画してきましたが、 その第2回目を2011年5月21日(土)に開催いたしました。

テーマ :『高血圧症のスキルアップ』

〜高血圧治療ガイドラインを食事に活かす〜


【日時】2011年5月21日(土)13:30〜16:30
【場所】昭和女子大学(東京)
【プログラム】
◇症例検討:13:30〜 
『高血圧症の症例検討@』高血圧症と腎症の栄養管理
東京慈恵会医科大学附属病院 栄養部 荒木 達夫
『高血圧症の症例検討A』高血圧症の栄養管理
東邦大学医療センター大森病院 栄養部 中村 芽以子
◇教育講演:15:30〜
『高血圧治療ガイドライン2009』
東京慈恵会医科大学附属柏病院 腎臓・高血圧内科 部長 小倉 誠

初めに…
 高血圧の患者さんは多いが減塩だけでよいのかな? 食事では特別食加算が出来ないけど、栄養食事指導料は算定できるのよ! 症例検討を聞いて、栄養指導のポイントをゲットしよう!

症例検討@では…
こんな疑問に荒木達夫氏と高血圧症の栄養管理について実際の栄養指導の現場から検査データ・カルテ情報をもとに 何をポイントに聞き取り、どのような栄養計画を立てるのかを一緒に考えていきました。


【栄養指導時に聞き取るポイント】
@ 今どのような状態でどういう気分なのかメンタル面も把握すること。これによって指導方法が変わってくる。
A 病気に対する意識を確認すること。どうなりたいのか。
B 誰がキーパーソンとなるか。
 聞き取りの結果、一日の平均食事摂取量・体重歴・運動歴・喫煙歴・施行・本人の希望を整理し、栄養計画へと進める。
 荒木氏は、「数字で示し、しっかり現状を理解させることが大事。
生活習慣の修正のポイントとしてガイドラインに沿った項目を基本に、その人にとって一番行動しやすく効果があがるものを示していく。体重記録・血圧記録を毎日つけてもらうことも大切で、体験しながらカラダで学べるものを色々と継続して作っていきたい。」と語る。
 また、「管理栄養士は、高血圧治療ガイドラインをしっかり頭に入れ、指導を行うことが大事」と締めくくられました。

症例検討Aでは…
 中村芽以子氏が、栄養指導時に聞き取るポイントを挙げ、そこから何の情報が得られるかをわかりやすく解説していただきました。

【栄養指導時に聞き取るポイント】
ポイント
理由
食事内容:総摂取エネルギー
全体量の予想
塩分摂取量
血圧管理
(肥満が原因なのか、塩分過剰も関係しているのか)
食行動:間食
血糖値・体重管理
食事時間:食事・間食
血糖値・体重管理
体重変化
摂取と消費エネルギー割合
生活リズムの変化
運動量の変化など


 初回栄養指導時には、「何を食べてきましたか。という過去の事実を聞くのではなく、「好きなものは何ですか?」「よく何を食べますか?」といったように、日常の食生活がわかる質問を投げかけると患者さんも答えやすいので、実践している。患者さんに会う前に検査値を確認し、どんな患者さんかイメージすることが大切。」と語る。
 また、栄養指導は検査値ばかりにとらわれがちだが、「しっかり患者を診る」ということを徹底し、患者さんのモチベーションを維持に努めている様子が伺えました。参加者からは、「栄養指導は、指導後のフォローが大変重要。」との意見もあり、中村氏もまとめとして食事療法の必要性への理解だけでなく、継続的なフォローをきちんと行っていくために、医師と連携をとりながら進めていきたい。」と締めくくられた。


続いて教育講演…
 栄養指導のポイントは、だいたいわかる、私が担当した患者さんは、ほぼ効果があがっている!管理栄養士は病名診断をしないけど、患者さんに説明する時は診断基準や判定基準の知識が必要!高血圧治療ガイドライン2009がでたって聞いたけど! そんな皆様へ。

 教育講演では、小倉誠氏に下記の項目に沿って高血圧治療ガイドライン2009を分かりやすく解説いただきました。
@リスク層別化と高血圧管理計画
A厳重な降圧目標
B24時間にわたる血圧管理〜家庭血圧測定の重要性
C第一選択薬と併用療法
D臓器障害や他疾患を合併する高血圧



 血圧測定の歴史から高血圧と健康との関係、降圧薬の歴史に関するお話に始まり、成人における血圧値の分類についてより深く解説いただいた。「ガイドラインでは、成人における血圧値の分類として正常血圧:<130かつ<85を基準としているが、高血圧以外に糖尿病、CKD(慢性腎臓病)や心筋梗塞など他の疾病リスクがある場合は、降圧目標値が異なるため、注意が必要となる。 高血圧には、診察室で高くなる白衣高血圧と家で高くなる仮面高血圧があり、診断するための血圧測定においては、家での測定も大変重要である。」と強調された。

【降圧目標(mmHg)】
診察室血圧 家庭血圧
若年者・中年者 130/85未満 125/80未満
高齢者 140/90未満 135/85未満
糖尿病患者
CKD患者
心筋梗塞後患者
130/80未満 125/75未満
脳血管障害患者 140/90未満 135/85未満

 今回、CKDについての背景も詳しく解説いただいた。「日本人の450人に1人は、透析患者であり1年間に500万円の医療費がかかる。CKDは、腎機能の悪化から透析におけるリスクだけでなく、心血管疾患発症の大きなリスクともなるので、Cr(クレアチニン)の値を認識し、持続する尿蛋白の重要性を認識することが、早期発見には重要」と述べられた。
 ここで、改めて食塩と高血圧の関係を考えることができた。血圧=心臓から出る血液量×末梢血管抵抗となり、塩分の過剰摂取は、循環血液量の増加をもたらし、前負荷を増大させることによって心拍出量を増加させ血圧上昇させることの仕組みを理解することができた。
 「どんな患者でもしっかり食塩の摂取量を把握するために、食事調査だけでは難しいので、特に基礎疾患のある高血圧患者には、24時間蓄尿法を取り入れ、塩分をしっかり診て、値を本人にフィードバックすることが重要である。今後、管理栄養士は、患者のバックグラウンド情報を得て、医師の協力のもとそれぞれに合った指導をしていくこが大切で、食事療法としてDASH食を取り入れることは有効である。」と締めくくられた。

※DASH食:現代の食事で不足しがちな成分であるカリウム、カルシウム、マグネシウム、食物繊維、良質のたんぱく質を多く含み、逆に脂肪、コレステロール、飽和脂肪酸を減らした複合的な食事プラン。

 次回は、11月19日(土)の開催を予定していますので、会員の皆様や非会員の皆様・学生の皆様もぜひご参加をお待ちしております。

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